心の傷6


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「泣くんだったら、俺の胸で泣いていいよ。」
「…ごめん…」

マサハル兄さんは嗚咽し、俺の胸を涙で濡らして、一時間くらい泣くと、そのまま眠ってしまった。まるで捨て犬みたいに。
俺は、そんな兄さんが気の毒だけど、とても愛しかった。これまで長年付き合ってきて、一番愛しいとさえ、思ったんだ。


2005.8/20


明らかに「バッファロー’66」を意識した構図で描いた。ほら、モーテルの一室のダブルベッドの上で、クリスティーナ・リッチとヴィンセント・ギャロが、じりじりと近寄って行って、最後にキスするシーン。ああいうのが描きたかったんですな。