心の傷1 「ジュンイチ、俺の部屋来てくんないかな…俺、一人でいると気が狂いそうなんだ…」 マサハル兄さんから、SOSコール。こんな事、初めてだ。いつも元気な兄さんが、とても気落ちしているみたいなのが、俺は凄く気になった。 部屋につく。鍵がかかってない。あまり深く考えずに入っていった。 「マサハル兄さん…」 兄さんは寝床で仰向けに寝ていた。なんか、手足をもがれた人形みたいに無気力な感じだ。俺は、兄さんの傍に添い寝してみる。 「ジュンイチ…来てくれたんだね。ありがとう。」 そう言いながら、マサハル兄さんは、虚ろな目からポロポロ涙を流す。俺には解った。その上司が兄さんの心を壊してしまったんだ。
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