心の傷2 無気力に涙を流し続ける兄さんが可哀想で、俺は思わず、兄さんの体を抱き締めた。そして、唇を重ねる。お互いに舌を求め合う、甘い甘いキス。俺は、キスしながら、愛しい兄さんの髪をまさぐった。俺の大切な兄さんをこんなにした奴が憎い。 「痛かったんでしょう?」 マサハル兄さんは、しゃくりあげて泣く。俺は、そんな兄さんを見ていて、胸の奥がキュンとした。 「お願い…兄さんが傷めた場所、全部、俺に触れさせて…」 兄さんは、涙を流しながら、無言で頷いた。
懸命な皆さんには、既にお解りと思うが、これは、夏休みシリーズのアナザーストーリーである。己の妄想癖が収まるまで、このシリーズは続いていく予定である。 |