NO.3 旭鷲山

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◆ご存知､技のデパートモンゴル支店｡幕内に長く定着しているが､近頃では作戦が先走ってしまい､不調なのが勿体無い力士である｡立ち会いの当たりが良くないと､親方衆から随分指摘されている｡確かに､場所毎に体も大きくなっているし､それなりに立ち会いの圧力もありそうに見えるが､特に変える様子もないので､あれは旭鷲山の作戦なのだろう｡
◆立ち会いで相手力士と当たろうとしない力士が､十両に一人いる｡技のデパート本店･舞の海(元小結)である｡舞の海は､現役関取一番の軽量力士であるから､立ち会いで相手にぶつかったら､土俵の外まで突き飛ばされてしまう｡それでは牛若丸の活躍が見られない｡故に､舞の海の立ち会いの変化を､いちいち注意する者はいない｡（などと言っている間に､舞の海は幕下力士に負け､とうとう引退してしまった！）そこへ行くと､旭鷲山は立派な体躯なんだから､馬力をつけて正々堂々と取り組んで欲しいと思う｡
◆さて､旭鷲山の似顔絵には､この｢ちびまるこちゃんバージョン｣の他に､｢ねずみ男バージョン｣がある｡どういう訳か､旭鷲山の顔は色んな人(それも漫画のキャラクターばかり)に似ている｡個性が無いのではなく､典型的なモンゴル系の顔つきが､日本人のそれと似ているせいであろう｡｢ちびまるこちゃん｣といい｢ねずみ男｣といい､'60〜'70にゆかりの深い､懐かしさのある漫画である事も､何となく旭鷲山の個性に関係がありそうな気がする｡（1999年・記）