NO.5 水戸泉

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◆水戸泉と言えば塩蒔き。時間一杯最後の塩を高く投げる様に蒔いたあと、水戸泉は自分の顔を、両手でパンパンと叩き、気合を入れる。この絵は、その時の表情を描いたつもりである。十両に落ちても、そういう身振りが変わる事は無いようだ。しかし、こういった華のある力士が幕内から消えてしまうのは寂しく、残念だ。特に人気者の水戸泉関には、早く幕内に復帰して貰いたいものである。小生の様に昼間からTVを見られる環境にいる者は別として、普通に会社勤めをしている人たちにとって、心行くまで相撲が見られるのは、夜の「大相撲ダイジェスト」だけである。同番組は放送時間が30分程で、放映されるのはほぼ幕内戦だけと言って良い。十両や幕下の相撲は、よっぽど見所がある取り組みが一つ取り上げられるだけである。よって、水戸泉の塩蒔きが見たくとも、滅多に見られないと言う相撲ファンは、かなり多いと思われる。
◆水戸泉の取り口は十両になってから少し変わった様である。立ち会いで勢い良く、頭からぶつかって行く事が増えた。以前は廻しにこだわり過ぎて、逆に倒されてしまう事も多かったから、スピードが上がったのは良い事であろう。しかし、それが星に結び付かないのが悔しい限りである。せめてあの両膝のサポーターが無ければ、と思う。膝への負担を減らす為、お腹の脂肪を10〜20キロ位減らしたら良かろうと思うのだが、如何なものだろう。水戸泉は充分に体も大きいのだし、破壊力だけの力士では無いのだから。(1999年・記)

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